はじめに
こちらの’離婚したはなし’では、私が実際に経験した離婚について
エッセイ風に書いています。お時間がありましたら、お付き合いください。
「私はあなたに不信感があります。」
夜遅く、元旦那(以下K夫と呼ぶ事にします。)の前に座りそう言ったのは、結婚してから2年目が経とうとしている頃でした。
夢のマイホームへの道のり
結婚1年目の夢の住宅購入計画
K夫は親の影響もあり、20代前半から不動産の営業をやっていました。
そのことから、‛家賃をずっと払い続けるのはもったいない’と常日頃から言っており、私もプロがそう言うのだからそうなんだろうとその言葉を信じていました。
結婚当初から私たち夫婦は、私の実家に近い賃貸に住んでいましたが、家賃は決して安いとは言えませんでした。いつか分譲に引っ越そう、そんな話もしていました。
もうすぐ結婚して1年が経とうとした頃、K夫の気に入った物件が見つかったらしく、
‘100年に一度のいい物件や!’とか、
‘今すぐ契約しないと他に流れる’
だの、やけに高いテンションでその物件を私にプレゼンしてきました。
私は普段あまり見ないK夫の熱の入った言動に、そんなに言うんだから相当いい物件なんだと私も嬉しくなりました。
今聞いたら完全に悪徳営業マンのセリフですよね。
しかし、当時はK夫を全面的に信じていたため、次の休日に「100年に一度のいい物件」と言われた家を、K夫と一緒に見に行くことにしました。
急展開!物件現場へ向かう
K夫のお義父さんも長年、不動産の営業をやっています。
今回の物件はそのお義父さんの会社の紹介らしく、その日現場にも来ていました。
お義父さん:’Nちゃん(私の名前)はこの物件で大丈夫なんかな~?’
‘はい、今の家より全然広いですし、中は古いですがリノベーションすれば問題ないかと…’
広さは今の賃貸の倍程あり、リノベーションで好みのキッチンに出来るという。
料理をすることが好きだった私は、もう気分はルンルンでした♫
お義父さん:’あの事は大丈夫なんかね~?’
‘あの事??’
K夫:’いや、あの話はまだしてないから…’
お義父さん:’え~?!まだしとらんの??’
何やら二人で壁の方を向いてゴニョゴニョ…
ん???
お義父さん:’Nちゃん実はな~、Nちゃんにこの家のローン組んでもらうって話をしとったんよ~’
え??どういうこと?
私がローンを組む?はぁ?!
何言ってんの??
すかさずK夫を見るとめちゃくちゃバツの悪そうな顔をしており、でも否定してこないところをみると
どうやら本当らしい…。
そんな大事な話、1ミリもしてこなかったのでまさに青天の霹靂、寝耳に水状態。
自分から話す予定だった事をお義父さんから話され、なんで話してくれなかったの?!と怒る私を見て
‘勘弁してくれよ’顔のK夫。
いや、勘弁して欲しいのはこっちだから~~~!
なんであんたが被害者ヅラ?!
その話は帰りながらするから、というK夫と共に、業者に連絡するからとの事で現場に残るお義父さんに
さよならを言って、その日はその場を後にしました。
こうして私たち夫婦の離婚に向けた日々が始まりました。
この時はまだ気づきませんでしたが、この出来事がのちのちの運命を大きく変える出来事になったのです。
もうこの時からすでに私たちは、別々の道を歩み始めていました。
隠された真実の発覚
突然の告白!私がローンを組むことになる理由
物件を見た後の帰り道、’何か食べながら話す’というK夫の提案でファミレスに入りました。
この時の私は動揺しきっていて、何を頼んだのか全く覚えていません。
K夫は付き合っていた当初からそうだったのですが、言わなければいけない事、
相手にとって都合の悪い事ほど言えない性格でした。
昔、付き合ってから3年目で同棲しようという話になったのですが、
K夫はこれも両親に言う事ができませんでした。
K夫のお義父さんはいわゆる考え方の古い人間で、’同棲するなら結婚してからにしろ’
と同棲には反対だったようです。
物件を見せてくれたお義父さんは、
私が一人暮らしをする家を探しているとずっと思っていました。
こんな広い家に一人で住むわけない。
(分譲住宅を見に行った時と似てますね。)
特に母親よりもお義父さんの方が言いづらいのか、なんだか気を使いすぎているようにも見えました。
私は母親には割と何でも話してしまうタイプなので、K夫とお義父さんの関係性は
あまり理解ができませんでした。
男同士だと女には分からない特別な何かがあるんでしょうか…?
ファミレスで食事をしながら、明らかに落ち込んで暗いK夫。
(元々明るい方ではないですが、こういう時の彼はほんと~~~に暗い。)
K夫いわく私が家のローンを組む理由としては、
‘自分は確定申告で収入0円で報告しているから、ローンが組めない’
との事。
今だったら分かるのですが、そんな大事な話、家を買ううんぬんの前にする話ですよね。
そういう事に本当に無頓着な私はこれまたすぐに信じます。
K夫の言い訳と私の決断
‘言おう言おうと思っててんけど、最近忙しかったからさ。ほら、分かるやろ?’
出た!言い訳。
そもそもこの頃の私は何に対しても’疑問を持つ’という事をしてこなかったように思います。
疑問を持たないから自分で調べることもしないし、視野も広がらない。
興味もない。
‘えっ、、、確定申告でそんな事出来るの?
というかそれはいいとしても、私の収入であの家のローンが組めるのかなぁ?’
広い家に引っ越せる嬉しさから舞い上がっていた私は、
人生最大の買い物のローンを組む重大さよりも、審査が通るかどうか、に心配がもはやいっていました。
そして、’早くしないと他の人に契約される’というK夫の言葉により、自分がローンを組む以外に選択肢はないのだと…。
そもそも、言いにくいからといって大事なことを言わない、二人にとって重要な話をじっくり向き合って話し合えないような人を、パートナーに選んではいけなかったのです。
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