はじめに
こちらの’離婚したはなし’では、私が実際に経験した離婚について
エッセイ風に書いています。お時間がありましたら、お付き合いください。
前回の記事はこちら
同居の決断に揺れる心と店長との対話
義理の両親の承諾を得て、1か月後には同居する事になり、その準備をK夫と進めていました。
借金を返済するのが第一だし、一度決めた事なので迷いはなかったのですが、やっぱりふとした時に
義理の両親とうまくやっていけるのか、子供を諦めるのは正解だったのか、と不安になることがありました。
忙しく働いている時はいいのですが、帰って一人になった時など悶々とそのことばかり考えていました。
住所の変更などもあり、職場の上司に引っ越す事など話しました。
その上司とは店長なのですが、3人の子供がいて、35歳の時に社会復帰した方でした。
私が結婚と同時に副店長におりたので、その店長(以下、M井さんと呼びます。)が異動でやってきたのです。
M井さんには借金発覚時にも相談をしており、’借金?!そんなんあるよあるよ~!’と笑って話を聞いてくれました。
今回も経緯を説明し、同居することになったと伝えると
‘そっかそっかぁ~。一緒に住むことにしたんですね。
でも、あなたの人生やで。本当にそれでいいの??
まだ、若いんだから結婚なんていくらでもできるで。’
私は確信をつかれたような気がしてドキッとしました。
‘本当に私これでいいのかな?’
M井さんのその一言で私は更に迷ってしまう事になりました。
自分と向き合う時間
その日から私は本当はどうしたいのか?何故こんなに迷うのか、
ひたすらその事ばかりを考えていました。
誰かに相談したい気持ちもありましたが、センシティブな内容だったので、M井さんの他に相談できる人もまわりにいませんでした。
夜な夜な、離婚した人たちの体験談を読みあさったり、逆に幸せな結婚生活を送っている人の体験談なども読みました。
離婚したとしても、私はどう生きていけばいいのか、そんなシミュレーションもしました。
そして、そんな事を繰り返す中で、
・自分が人からされたら嬉しい事
・逆に絶対に嫌な事
そういった事が見えてきたのです。
K夫と付き合い始めたのは私が19歳の時でした。
その時から今に至るまで、共通して嫌だと思う事がありました。
・K夫が暗い
借金をしていたから、という理由もありますが何をしていても楽しくなさそう、そんな感じでした。
もちろん暗い事がダメな訳ではありません!
そういった性格の人もいます。
ただ、私にとっては全く心を開いてくれなくて寂しい、そう感じていました。
・暗い人 → 心を開いてくれない人
これが自分にとってとても嫌な事なんだと気づきました。
そうして、今まで傷ついた事、嫌だった事をひとつひとつ、その感情の理由を紐解いていきました。
自分の事を知り、相手の事を知る
小さい事から、大きな事まで、今まであった傷ついたことを振り返りました。
本当に些細な一言なのですが、
K夫は酔っぱらった際に気が大きくなって、私をけなす事がたまにありました。
(共通の友人が私の事を褒めてくれて)’こいつ大したことないで’とか
(ご飯の事を)’大したもの作らない’とか…。
本当に何気ない一言なんですが、私はこの言葉にひどく傷ついていました。
何よりそう思っているのであれば、酔っていない時に面と向かって言って欲しかったです。
普段は優しい人なんですが、お酒が入って酔うとこういった事を言いました。
私が一緒になって酔っている事はないので、言われた事は覚えています。
次の日その事について問いただすと
‘え?そんなん言ってた?’
とまるで本人は覚えていません。
‘まぁ、相当酔ってたしな…’と、私はそれ以上追及するのは辞めていました。
ただ、この件もよくよく考えると酔っているから許される。というものではありません。
酔っている時の言動で相手が傷ついているのであれば、そうならないように直さなければいけません。
(直す気があるのならば)
ただ、K夫は何度言ってもお酒を飲むのを控える、量を減らす、という事はしてくれませんでした。
定期的に酔って本音を漏らすK夫を見て、酔わないと本音が言えない人。
=普段は私に気を使って我慢している。
という事に気づいてしまったのです。
共依存の自覚と離婚の決断
私に気を使っているK夫に気が付いてから、私に対して心を開けないのも理解ができました。
常にいい自分を見せようと私の前では気を張っていたのです。
本当の自分を見せたら嫌われる。
嫌われたら離れていってしまう。
そういう風に思っていたのか、ビクビクしている様に感じる時さえありました。
K夫はあまり自分に自信がない人でした。
慢性の皮膚疾患があり、その事で外見を気にしてよく落ち込んでいました。
そいった事から、他人に自分を受け入れてもらえないと感じ、私に対して執着していました。
自分が孤独に耐えられないから、パートナーを絶対に手放したくない。
そういう思いがK夫の行動すべてに表れていたように思います。
私の事を見ているようで、最終的に自分の利益を見ている。
私の為ではなく、全ては自分の為だったんだ。
私はローンを代わりに組んだり、借金の返済を手伝ったり
うつ状態なら励ましたりと
本来、K夫が背負わなければいけないものまで背負ってしまっていました。
心のどこかで’私がやらないと!私がいないと!’
と思っていたようです。
その結果K夫の成長を妨げ、甘えを招いてしまっていたのです。
その事が分かった時、
この人と一緒にいてはダメだ。
もう迷うことなく離婚を決意しました。
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