はじめに
こちらの’離婚したはなし’では、私が実際に経験した離婚について
エッセイ風に書いています。お時間がありましたら、お付き合いください。
前回の記事はこちら
家を買う喜びとローンの問題
ローンを私が組む、という事が決まり早速いろいろと提出書類を揃えました。
そして、ローンの申し込み、審査へ…。
仕事中も審査が通るかどうか気になりずっとソワソワしていました。
結果はローンの審査は通ったが希望する額には届かず、私の母親の名義を借りる事で
それが解決できる、との事でした。
最悪のケースも考えていたので、少しの希望があり安心したんですが、
それと同時に私の中でモヤッとしたものが生まれました。
なんで全部私なんだろう??
実は二人の事で私がローンを組むのはこれが初めてではありませんでした。
半年前に挙げた挙式の費用も私名義でローンを組んでいました。
(いわゆるブライダルローンというもので、聞こえはいいかも知れませんがただの借金です)
その時のK夫の言い分はこうです。
‘俺は家を買う時にローンを組まないといけないから、今は組めないのでN名義にしてほしい。’
以前はこう言ってたのに、いざその時になっても私なの??
何でなの??
それに自分たちの事なのに私の母まで巻き込むの??
そういったモヤモヤを抱えながら、その日の夜に母に話をしに行きました。
(その時、K夫はついては来ませんでした。)
始めは今の賃貸に長く住むつもりは無いと考えている事。
K夫がいい物件を見つけた事。
その物件を私も気に入って、私名義でローンを組む話になった事をたんたんと話していきました。
順を追って話していくうちに、私の中にあったK夫に対するモヤモヤがどんどん大きくなっていって、
気づけばボロボロ泣きながら
‘K夫の言ってる事おかしくない?何で私ばっかり負担しないといけないの?’
と不満を爆発させていました。
母も’いや、それおかしいでしょ。そもそもなんで私の名義を借りるのに一緒に来ないの?’
と、不信感を募らせていました。
一通り母に話を聞いてもらった後、
‘もう一度、二人でよく話し合ってきなさい。’と背中を押され
そこで今まで抱えていた不満をK夫にぶつける決心をしました。
不信感の激化と夫との対峙
家に帰り着き
‘お母さんどうやったー?’とK夫。
‘う~ん…’と低いトーンで返事をし、いつもとは違う私の表情に何かを感じたのか
K夫の表情が一気に曇る。
‘お母さんに全部話したんだけどさぁ…
私とお母さん、あなたに不信感があります。’
何も話さない、言い訳もしない。
ただただ固まって私の視線から逃れてうなだれるK夫を見て、
間違いなく何かある事を確信しました。
こんな風にだんまりを決めこんだ時のK夫は、どう働きかけても話してはくれないので、
ただただ時間だけが過ぎていきます。
(このままじゃ平行線だ…)
そう思った私は、’お風呂に入ってくる’と言ってその場をあとにしました。
お風呂から上がった私が見た
光景とは…。
だんまりを決め込んだK夫、お風呂から上がったら何か話してくれるんじゃないかと期待していましたが、
もしかするとリビングで倒れてるんじゃないかという不安も同時にありました。
(それ程深刻な顔をしていました)
そしてリビングに行くと、部屋の隅で
何かゴソゴソしているK夫。
(え?何してるん?)
よく見ると部屋の壁に向かって小さく座り
スマホをいじっていました。
‘今、Nのお母さんに言ったから’
‘何を?’
‘……借金ある事’
はぁぁぁぁああああああ?!
1ミリも想像していませんでした。
何かはあるんだろうな、とは想像していましたが借金のしゃの字も思い浮かんでいませんでした。
自分の許容範囲を超えたK夫の発言に
目の前が真っ白になり、
自分の体から体温が無くなっていくのを感じました。
この時の感情は、怒りとか悲しみではなくて
今、目の前にいる人が自分の全然知らない人のような、そんな感覚でした。
驚きのあまり何も言えないでいると、
‘今、お母さんに借金がある事をラインで伝えた。だからローンが組めなかった。’
との事。
その前後にしたK夫との話の内容は
ほとんど覚えていないのですが、
’借金をしてしまって申し訳ない’ではなく
’バレてしまってマズイ’
という顔だった事はよく覚えています。
私の目は欺けても、
母から疑いをかけられてはにっちもさっちもいかない、と白状する事にしたんでしょう。
借金の告白と過去の不審な点
いま思えば借金があってもおかしくないような出来事がたくさんありました。
①K夫にはいつもどこかからのハガキがたくさん来ていました。
(いくつもの消費者金融からのハガキだったようです)
②話をしていてもいつも上の空のような、
心ここにあらずで家にいるときはだいたいそんな様子でした。
(うつ病かと疑っていたので通院を勧めましたが、頑なに断られました。)
③突然、水素水を作る機械を買ってきて
一緒にセミナーに参加しよう、と誘われた事もありました。
(実際に行きましたが、’この水素水メーカーは奇跡だ!’みたいな感じの内容です。
いわゆるマルチ商法です。)
④毎日のように、缶ビール、缶チューハイを5~6本飲み、そのまま寝落ちする。
飲みすぎだと注意すると怒り出すので言えず、それが日常でした。
とにかく上げだしたらキリがないのですが、
この時、不審に思っていた点と点が線で繋がりました。
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